例えば、車を運転しているとします。路上での走りを改善するために、車のメーカーがもっと性能の良いタイヤを提供してくれることになりました。ここでもし、車を止めずにタイヤを交換せよと言われたら。そしてこの交換がほんとうに可能で、しかもそのままスピードアップさえできるとしたら。

たいした芸当でしょう?

この1、2年、デジタルマーケターはこういう芸当をやってきました。もしかしたらもっと長い年月かもしれません。サーチマーケティングもソーシャルマーケティングも弛むことなく前進しています。にもかかわらず、いずれも前年同期比で2桁の成長を続けてきました。これはKenshoo発行のインフォグラフィックの最新版「2016年第2四半期版デジタルマーケティングスナップショット(Q2 2016 Digital Marketing Snapshot)」でも報告している通りです。

例えば、ソーシャル領域のダイナミックプロダクト広告を見てみましょう。昨年の導入以来、Eコマース事業者によるこのタイプの広告への投資は、少なくとも相対的に言って、サーチ領域のショッピングキャンペーンに肩を並べつつあります。ちなみに、ショッピングキャンペーンはダイナミックプロダクト広告よりも遙かに”成熟度の高い”広告商品です。

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平たく言えば、小売商品を見せる広告があればこそ、出稿するEコマース事業者はオンラインでの販売をより効果的に追跡したいと考えるし、追跡能力が向上すれば、ROIの計測も進みます。さらに言えば、ダイナミックプロダクト広告のROIが通常のページ投稿広告より優れているようなら、その広告費が増えるのはある種自明と言えるでしょう。

リード獲得広告と政治関連の広告主の間にも同様の現象が見られます。リード獲得広告は2015年終盤に上市された広告商品ですが、この第2四半期、政治関連で出稿されたリード獲得広告は、政治関連以外の出稿と比べて、インプレッション数で2倍、クリック数で4倍のパフォーマンスを達成しています。

いずれのケースも、特定の広告主、あるいは特定のオーディエンスと相性の良い広告タイプがあって、そこに投資が集まり、チャネル全体での広告出稿を伸ばしていることが分かります。第2四半期におけるソーシャルの広告費は昨年同期比で46%増でした。

リスティング広告に関しては、モバイルとショッピングキャンペーン、さらにはモバイルのショッピングキャンペーンが依然として中心的なテーマです。リスティングという車をより速く動かすという点では、ここ近年Kenshooが発行してきた報告書のほとんどで、この三者が主要なドライバーの位置を占めてきましたし、この四半期も例外ではありません。

 

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この成長の裏を返せば、あらゆる要因がサーチというチャネルの進化に貢献していることが分かります。リスティング広告はもはやデスクトップコンピュータでキーワード検索することにとどまりません。実際、ショッピングキャンペーンとモバイルサーチの占める割合を合計すると、インプレッションにしてもクリックにしても、全体の過半に達しており、サーチチャネルに投じられる広告費の大部分を構成しています。

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こういう諸々の事情とは別に、第2四半期のリスティング広告は昨年同期比で10%伸びました。車を動かし続けるとはそういうことなのです。