Kenshooの、2014年のホリデーショッピングシーズン(クリスマスシーズン)の全世界の小売業におけるリスティング広告に関する分析によると、モバイルデバイス(携帯電話とタブレット)からの広告クリックは全体の48%を、コンバージョンは28%を占めています。これらの数値はモバイルマーケティングの重要性の高まりを示していますが、実際にはモバイル広告や販促活動が最終的な購買に与える影響はこの数字よりも大きいようです。

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世界の小売業におけるリスティング広告クリックのほぼ半数をモバイルデバイスが獲得、コンバージョンも増加

2014年 世界の小売業におけるデバイス別のリスティング広告クリックの割合PC 52% 携帯電話 32%  タブレット 16%

2014年 世界の小売業におけるデバイス別のリスティング広告コンバージョンの割合PC 72% 携帯電話 13%   タブレット15%

出典 Kenshoo 2014 Global Online Retail Seasonal Shopping Report

実際に、ユーザーが1日の間に色々なデバイスを使ってインターネットを使用しているという状態において、オンライン広告代理店や媒体社にとって最大の課題のひとつは、最終的な購買やコンバージョンの前に、これら色々なデバイスでクリックされた広告の本当の広告効果を計測することです。

昨年発表されたGfKの調査報告にこの課題の規模についても関連付けて説明されていますが、それによると、成人のオンラインユーザーの60%は毎日少なくとも2つ以上のデバイスを使っています。実際にアメリカ人オンラインユーザーの約4人に1人(25%)とイギリス人オンラインユーザーの約5人に1人(20%)は毎日3つのデバイスを使っています。そしてさらに重要なことに、その2カ国の40%の人が、あるデバイス上でオンラインのアクティビティーを始め、それとは別のデバイスでそのアクティビティーを終了することがあるようです。

このような状態で、最終購買またはコンバージョンの前の異なるデバイスでの広告効果やクリックのインパクトを解明したり評価したりできるのでしょうか? ご想像通り、多くの企業がこのクロスデバイスアトリビューションの難題を解決しようとしています。

決定論的モデルと呼ばれるひとつのアプローチは、複数のデバイスにまたがってログインしているユーザーのアクティビティーをマッチングさせるという方法です。たとえばある個人が同じE-mailアドレスを使用してアプリとウェブサイトにログインしている時、クロスデバイスでのマッチングを作成することが可能です。ユーザーがE-mailアドレスのような固有のIDを使って複数のデバイスにログインしている限り、広告代理店と媒体社は複数のデバイスにまたがったそのユーザーのアクティビティーをトラッキングすることができます。

Googleはこの決定論的手法を、異なるデバイスでクリックされたリスティング広告の推定コンバージョン数レポートに使っています。

FacebookもFacebook 広告のクロスデバイスレポートに使用しており、ユーザーがデバイス間を行き来しているのを広告主が確認することができます。

ログインデータを使うことで非常に正確に計測できるのですが、このアプローチの問題点は、インサイトを引出すだけの必要な量のデータを使うことが出来る企業が非常に少ないということです。さらに、すべてのユーザーがすべてのデバイスにまがたってログインし続けているわけでもありません。複数ログインしていたり、デバイスごとに違うユーザーネームやE-mailアドレスを使うユーザーもいます。

クロスデバイスアトリビューションの課題に対応するもうひとつのアプローチは、Drawbridge社などが使っている確率的マッチングです。 確率的マッチングは、デバイスのタイプや基本ソフト、IP アドレス、Wi-Fiネットワーク、クッキーなどの、一時的でユーザーがリセットできる様々なデータポイントを集め、ビッグデータアプリケーションを使い、デバイスをまたがって個人や世帯をアルゴリズムでマッチングさせます。

例えば、もし携帯電話、タブレット、ラップトップが毎日同じ場所の同じWi-Fiホットスポットに接続された場合、これらはすべて同じユーザーが使用していると考えてよいでしょう。実際、確率的手法はデバイスのマッチングにおいて97%の精度を示しています。

どのアプローチも解決策も100%完璧とはいえませんが、企業はできる限りのデータを使ってクロスデバイスにおけるコンバージョンと売上について理解する努力をしなければいけません。そして、購買に至るカスタマージャーニーにおいて、モバイルとその他のデバイスのそれぞれに正確にアトリビューションの貢献度を割振ることは、クロスデバイスにおけるマーケターの課題のほんの一部にすぎません。次のステップとしては、そのアトリビューション情報に基づいてリアルタイムに決断するための材料となる速いプロセスとテクノロジーを持つことです。例えば、ブランドは、デジタル広告の支出をリアルタイムで調整するために、アトリビューションエンジンを彼らの使う入札管理プラットフォームと繋げられなければならないのです。